LF Research
オープンソースにおける DE&I(多様性・公正性・包摂)に関する調査レポート
(日本語版も公開)
概要:
テクノロジー業界、特にオープンソース業界における多様性、公正性、包摂(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン=DE&I またはDEI)は、それらがもたらす利益を受けるために継続的に活用する必要がある機会です。オープンソースのソフトウェア、ハードウェア、スタンダードを形成するのは、背景、国籍、方向性、アイデンティティが大きく異なる人々であり、こういった方たちが参加することや、幸せであることは重要です。多くの研究により、参加者の多様性がより良い結果とより強固な技術を生み出すことが明らかになっています。つまり、多様なコミュニティはとにかくより強いコミュニティであるということです。コミュニティがより良く進化し続けるために、私達はDEIに関する理解を深め、現状を研究し、どのような取り組みがより良い結果につながるかを共に考えていく必要があります。
本レポートは、リサーチ専門家やコミュニティのリーダーたちが何か月にもわたって行った一次リサーチの集大成であり、職場におけるDEIに影響を与える社会的変化やトレンドについて指摘しています。エンタープライズ デジタル トランスフォーメーション、テックラッシュ、政治的偏向、ソーシャルメディア エコシステム、コンテンツ モデレーションはすべて、排除的な物語やデザインを明らかにし増幅させ、意識を高め、個人と組織の注意を再調整する傾向として挙げられています。この研究は、DEIの状態を特定する調査結果を超えて、多くのDEIイニシアチブとその有効性を調査して、ステークホルダー エコシステム全体がその取り組みを促進してデザインによる包摂を構築するための行動項目を推奨しています。
この作業は、何千人ものオープンソース参加者がアンケートや質的インタビューに回答することで、身の回りの問題についてより豊かな視点を提供してくれたおかげで実現しました。特に、調査プロセスを通じて、自分が参加しているコミュニティから疎外されていると感じていると表明してくれた人たちに感謝します。また、プロジェクトパートナーであるAmazon Web Services(AWS)、CHAOSS Community、Comcast、富士通、GitHub、GitLab、日立、Huawei、Intel、NEC、 パナソニック、Red Hat、Renesas、VMwareに感謝します。パートナーの資金援助により、この重要なテーマについてより徹底した分析が可能になりました。
著者:
Hilary Carter(The Linux Foundation、Research部門担当VP)
Jessica Groopman(業界アナリスト、Kaleido Insights 創設者)
序文:
Jim Zemlin(The Linux Foundation、エグゼクティブ ディレクター)
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