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東京ガス、Kubernetes、Argo、Istioを活用したクラウドネイティブアジリティの推進でCNCFエンドユーザーケーススタディコンテストに優勝

本プレスリリースは Tokyo Gas Wins CNCF End User Case Study Contest for Driving Cloud Native Agility with Kubernetes, Argo and Istio の参考訳です
KubeCon + CloudNativeCon Japan 2025にて、デジタルプラットフォームのモダナイゼーションの成功事例を発表

2025年6月16日東京発 — クラウドネイティブソフトウェアの持続可能なエコシステムを構築するCloud Native Computing Foundation® (CNCF®) は本日、東京ガスがCNCFエンドユーザーケーススタディコンテストで優勝したことを発表しました。KubernetesArgo CDIstioを革新的に活用し、最大規模のデジタル会員プラットフォームをモダナイズした取り組みが評価され選出された東京ガスは、2025年6月16日・17日 東京で開催されるKubeCon + CloudNativeCon Japan 2025において、クラウドネイティブへの取り組みを発表します。

東京ガスのmyTOKYOGAS開発チームは、リフトアンドシフトによるクラウド移行の限界を克服するため、戦略的なリファクタリングに着手しました。当初はモノリシックなアーキテクチャ、柔軟性の低い仮想マシン、遅いリリースサイクルに制約されていましたが、チームはスケーラビリティ、デプロイメントスピード、運用効率の向上を目指しました。この変革は、日本のエネルギー小売市場の段階的かつその後の全面自由化 (2016年4月に電力小売市場、2017年4月にガス小売市場が規制緩和) に伴い、ビジネスアジリティと顧客エンゲージメント強化の必要性が加速したことから、極めて重要なものとなりました。

東京ガスのソフトウェアエンジニアである杉山祐介氏は、次のように述べています。
「レガシーシステムのモダナイズは決して容易ではありませんが、クラウドネイティブアーキテクチャを採用することで、急速に変化する市場で競争するための長期的なイノベーションに向けた柔軟な基盤を築くことができました。Kubernetes、Argo CD、Istioを活用することで、コスト削減、お客様とのエンゲージメント向上、そして業務効率化を実現できました。KubeCon + CloudNativeCon Japanでこの成果を共有し、成功を可能にしてくれたオープンソースコミュニティに貢献できることを誇りに思います。」

東京ガスは、日本を代表するエネルギー事業者の一つで、約1300万の顧客にサービスを提供しています。クラウドネイティブ技術を活用することで、データセンターのエネルギー消費量を削減し、カーボンニュートラルな未来への移行を支援する上で重要な役割を担っています。CNCFは、東京ガスがこれらの技術を活用し、サステナビリティ目標の実現に向けた取り組みをさらに進めていくことに期待を寄せています。

課題への対応として、東京ガスは、動的スケーリングを可能にするためにKubernetesを、GitOpsプラクティスを実装するためにArgo CDを、マイクロサービスベースのアーキテクチャをサポートするためにIstioを導入しました。これらのオープンソースソリューションは、運用負荷とベンダーロックインを軽減し、より持続可能で将来を見据えたプラットフォームを実現しました。わずか数か月のうちに少人数のチームが最初のマイクロサービスを立ち上げ、以下のような明確な成果を達成しました。

  • KubernetesとKarpenterによる動的スケーリングでコストを30%削減
  • Kubernetesの自己修復機能により運用工数を30%削減
  • GitOpsとArgo CDによる高速デプロイメント
  • Kubernetes上のk6によりテスト時間を2ヶ月から2週間に大幅短縮

CNCFのCTOであるChris Aniszczyk氏は、次のように述べています。
「KubernetesとArgo、Istioの組み合わせは、組織がソフトウェアを大規模に構築・運用する方法を変革しています。東京ガスは、これらのテクノロジーを組み合わせることで何が可能になるかを示す素晴らしい事例です。オープンソースとクラウドネイティブのベストプラクティスを積極的に取り入れることで、東京ガスはシステムをよりアジャイルで持続可能なものにし、急速に進化するエネルギー市場のニーズに対応できるようにしました。」

東京ガスがマイクロサービスベースのアーキテクチャを拡大し続ける中、その成功は、オープンソース技術がいかにイノベーションだけでなく環境責任にも貢献できるかを明確に示しています。KubeCon + CloudNativeCon Japanで行われる同社のプレゼンテーションでは、クラウドネイティブ変革の初期段階にある組織に実践的な洞察を提供します。

東京ガスのセッション「From Legacy to Lift-Off: How Tokyo Gas Accelerated Innovation with Kubernetes, Argo CD, and Istio」(6月17日) を含む、KubeCon + CloudNativeCon Japan 詳細と全体のイベントスケジュールは、こちらをご覧ください : https://events.linuxfoundation.org/kubecon-cloudnativecon-japan/

関連資料

Cloud Native Computing Foundationについて

クラウドネイティブ コンピューティングは、組織がパブリック/プライベート/ハイブリッド クラウドで、オープンソース ソフトウェア スタックを使用してスケーラブルなアプリケーションを構築および実行できるようにします。Cloud Native Computing Foundation (CNCF) は、Kubernetes、Prometheus、Envoyなどのグローバルな技術インフラストラクチャの重要なコンポーネントをホストしています。CNCFは、業界トップの開発者、エンドユーザー、ベンダーを結集し、世界最大のオープン ソース デベロッパー カンファレンスを主催しています。世界最大級のクラウドコンピューティング企業やソフトウェア企業、200社以上の革新的なスタートアップを含む800以上のメンバーによってサポートされており、非営利団体であるLinux Foundationの一部です。詳細については、www.cncf.ioをご覧ください。

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