FinOps FoundationがLinux Foundationプロジェクトになり、FinOps分野の教育とベストプラクティスを促進 ー 教育とコミュニティ成長をサポートするedXトレーニングコースを開始
2020年6月29日 サンフランシスコ発 ー オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体であるLinux Foundationは、FinOps Foundationをホストし、FinOps分野をベストプラクティス、教育、標準化を通じて前進させる計画を発表しました。
FinOps Foundationには、世界各地に1,500人の個人メンバーがおり、それぞれ10億ドル以上の収益を上げている500社以上の企業を代表しています。DevOpsが従来型の縦割りのシステムを破壊し、機動性を高めることで開発に革命をもたらしたのと同じように、FinOpsは、新しい文化、知識スキルならびに技術プロセスを持つ、テクノロジー、ビジネス、金融の専門家を結集することでクラウドのビジネス価値を高めています。メンバーに含まれる代表的な企業には、Atlassian、Autodesk、Bill.com、HERE Technologies、LiveRamp、Just Eat、Nationwide、Neustar、Nike、Spotifyなどが含まれます。メンバーになり貢献するには https://www.finops.org/ をご覧ください。
Linux Foundationプロジェクトのバイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーであるMike Dolanは、次のように述べています。
「破壊的テクノロジーが存在するところには、ビジネス トランスフォーメーションの機会があります。FinOpsがまさにこれであり、事業戦略、プロセス、文化の転換を表しています。このタイプの破壊と変革においては、まったく新しい市場機会を実現する上でコミュニティと業界全体のコラボレーションが重要な役割を果たします。私たちは、そのような仕事を実現できる場所になることを嬉しく思います。」
FinOpsコミュニティはクラウド上での財務管理の基準を定義しており、この分野の教育と認定へのアクセス機会を複数の業界において増やしています。Linux Foundationは、本取り組みの一環としてこの新興分野の教育と知識を促進し、拡大する専門家コミュニティを育成するための新しい無料のedXコース「Introduction to FinOps」を発表します。この入門コースでは、FinOpsの基礎のほか、企業がクラウドのデータに基づく適切でタイムリーな意思決定を行うのに役立つクラウド使用関連の説明責任の文化を構築することで起こる組織へのポジティブな影響について学習できます。コースは本日より登録を開始し、7月21日よりedXプラットフォームで受講できます。
また、FinOps FoundationはLinux Foundationを通じてFinOps認定プラクティショナー試験 (FOCP) を提供します。今年後半には、さらに多くのトレーニングや認定プログラムが予定されています。詳細および最新情報については、Twitterの @LF_Training をフォローするか、https://training.linuxfoundation.org をご覧ください。
FinOps Foundationのエグゼクティブ ディレクターであるJ.R. Storment氏は、次のように述べています。
「テクノロジー リーダーとビジネス リーダーは、クラウド テクノロジーと企業全体の支出を管理する方法を理解するためのサポートを求めています。FinOps Foundationは、企業内でのイノベーションを可能にするために必要なリソースを提供します。 Linux Foundationの支援、特にワールドクラスのトレーニング組織により、私たちは成長するコミュニティに寄与することができます。」
FinOpsはクラウドの運用モデルであり、システム、ベストプラクティス、文化を組み合わせて、企業にクラウド関連コストの理解ならびに情報に基づいたビジネス上の意思決定を行う能力を高める転換をもたらします。FinOpsは、企業がクラウドに費やすすべてのコストから最大限の価値を得られるようにします。開発者が購買決定をコントロールする領域まで支出に対する説明責任を広げ、購買の効率性を最大化し、支出をチームに割り当てられるようにする新しい中央集中型のプロセス群を提供します。
調査会社Gartnerによると、クラウドの支出は2022年までに3,600億ドルを超えると予測されていますが、企業の財務部門は、その支出が組織内のどこに割り当てられているかについてほとんど把握していません。その結果、標準化されたツールがなく適切な予測や文書化されていない管理不足のコストによって、大きな損失や重要な会計処理におけるミスを招く可能性があります。ITインフラストラクチャの調達は、数日から数週間かかっていたものが数秒から数分になり、アプリケーション開発は飛躍的に加速しましたが、一方で金融業務の効率は著しく低下しました。
Cloud Native Computing Foundation (CNCF) のCTOであるChris Aniszczykは、次のように述べています。
「クラウド ネイティブ ムーブメントが大小さまざまな組織内に浸透する中、文化的な変化とエンジニアリングの実践を通じてインフラストラクチャのフットプリントを最適化する方法を理解することは非常に重要です。CNCFは、Linux FoundationにFinOps Foundationを喜んで迎え入れます。すべての人のためのクラウド フィナンシャルマネジメントを改善するために、コミュニティ全体で協力していくことを楽しみにしています。」
支援の声 (原文)
Atlassian
“The FinOps Foundation has helped us validate and grow our cloud financial management practices. Having the FinOps Foundation join the Linux Foundation is a great opportunity to see this community continue to develop FinOps practices from which we all benefit,” said Simon Beckett, team lead, Atlassian Cloud FinOps.
Nationwide
“As enterprises leverage public cloud providers, speed of development is increasing and also a risk of out of control costs. FinOps provides a framework that brings together IT, Finance and Procurement teams and gives them a common language and processes that helps keep costs under control and keeps the focus on delivering business value. My team and I have connected with peers in the industry to get their insights and perspectives on common problems and to see what is coming next. In addition there are opportunities for training and certification to take advantage of,” said Joseph Daly, director of cloud optimization, Nationwide.
Pearson
“Pearson joined the FinOps Foundation in Feb 2019 as we launched our global team internally. Since then we have leveraged resources from the F2 membership calls, networked within Slack with other practitioners and been able to present back to the share many of our lessons learned along this journey. Being an education company it’s critical we are always learning. Early 2020, Pearson was able to do a private workshop with the foundation where all 8 of our team members attended the 8 hour workshop and successfully received certification. We immediately leveraged discussions in the workshop and started building our 2020 roadmap. We began mapping our milestones to the F2 principals and using the “crawl, walk, run” approach. The FinOps Foundation has personally helped me connect with many other practitioners that are very mature in Cloud Financial Management process and allowed me to bring best practices and automation ideas back to Pearson to implement, said Ashley Hromatko, senior cloud FinOps manager, Pearson.
FinOps Foundationについて
FinOps Foundation (F2) は、世界中のFinOpsプラクティショナーで構成される非営利の事業者団体です。F2は、FinOpsプラクティショナーの実際の体験談、専門知識、インスピレーションに基づき、クラウド フィナンシャルマネジメントのベストプラクティスと標準を体系化および促進し、コミュニティ メンバーとそのチームがクラウド フィナンシャルマネジメントを改善できるようにすることを主目的としています。詳細および参加方法はこちら https://www.finops.org/ をご覧ください。
Linux Foundationについて
2000年に設立されたLinux Foundationは、1,000を超えるメンバーによってサポートされており、オープンソース ソフトウェア、オープン スタンダード、オープン データ、およびオープン ハードウェアに関するコラボレーションにおいて世界をリードしています。Linux、Kubernetes、Node.jsをはじめとするLinux Foundationのプロジェクトは、世界のインフラに必要不可欠な存在です。Linux Foundationは、ベスト プラクティスを活用し、貢献者、ユーザー、およびソリューション プロバイダーのニーズに対応することにより、サステナブルなオープン コラボレーション モデルを生み出します。詳細については、www.linuxfoundation.org をご覧ください。
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The Linux Foundation はさまざまな商標を登録および使用しています。The Linux Foundation の商標一覧はこちらのページでご確認いただけます。
Linux は Linus Torvalds の登録商標です。
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