2019年8月22日 サンフランシスコ発 - 車載テクノロジー向けの共有ソフトウェアを開発するオープンソース プロジェクト Automotive Grade Linux (AGL) は、インストルメント クラスタ ソリューションにフォーカスした新ワーキング グループと、AGLプラットフォームの最新版 Unified Code Base (UCB) 8.0 を発表しました。
AGL Instrument Cluster エキスパート グループ (EG) は、AGLのフットプリントを削減し、インフォテインメント ソフトウェア スタック全体を必要としない低パフォーマンスのプロセッサや低コストの車両での使用向けにプラットフォームを最適化することに取り組みます。今年に入り結成された同グループは、年内に設計仕様をリリースし、2020年初頭に最初のコードリリースを行う予定です。
Linux Foundation の Automotive Grade Linux 担当エグゼクティブ ディレクターである Dan Cauchy は、次のように述べています。
「AGL は、世界全体の生産量のトップ3社を含む9社の主要な自動車メーカーによりサポートされており、エコノミー車や高級車のさまざまな製品で使用されています。これらの自動車メーカーの数社によりサポートされる新しい Instrument Cluster エキスパート グループは、UCB プラットフォームがオートバイを含めた低コスト車両向けのソリューションをサポートできるようにし、AGL のユースケースをさらに広げます。
Unified Code Base 8.0
AGL は、最新版 UCB 8.0 コードリリースも発表しました。数多くのメンバー企業が一体となり共同開発した AGL Unified Code Base (UCB) は、インフォテインメント、テレマティクス、インストルメント クラスタ アプリケーションの事実上の業界標準となるオープンソース ソフトウェア プラットフォームです。
AGL UCB 8.0 (Happy Halibut) には、OS、ミドルウェア、アプリケーション フレームワークが含まれています。主な機能は以下の通りです。
- テレマティクス、インストルメントクラスター向けのデバイスプロファイル
- テレマティクス プロファイルとデモ
- Web App Manager (WAM) 機能拡張
- Yocto version 2.6 へのアップグレード
- Alexa Voice Agent とのスピーチ インテグレーション
- AGL アプリケーション フレームワーク向けマルチユーザー セキュリティ ルール
- Waltham トランスミッターとレシーバーを IVI とインストルメント クラスタ プロファイルで利用可能
- ウィンドウマネージャーとホームスクリーンサービス ー ウィンドウ マネジャーとコンポジターの統合、アクティビティマネージャー、インプットマネージャー
- オーディオ ポリシー マネージャー
- 標準のオーディオビルドオプションのパイプワイヤ
- 完全にサポートされ保護されたCANバスへの書き込み
- 主要な自動車用リファレンス ハードウェア ボード向けの広範囲なボード サポート パッケージ
- ウィジェットとして提供されるタスクマネージャー アプリケーション
UCB 8.0 の全ての追加機能はこちらをご覧ください。
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Automotive Grade Linux (AGL) について
Automotive Grade Linux は、自動車メーカー、サプライヤー、技術系企業などを結集し、コネクテッド カー向けフル オープンソフトウェアスタックの開発導入を促進するオープンソース共同開発プロジェクトです。AGL はその中核にある Linux の強みを生かし、新しい機能や技術の高速開発を可能にする業界デファクトスタンダートのオープンプラットフォームをゼロから開発しています。AGL は、当初はおもに車載情報機器 (In-Vehicle-Infotainment: IVI) を対象にしていましたが、現在は、計器盤、ヘッドアップディスプレイ、テレマティクス、先進運転支援システム (Advanced Driver Assistance Systems: ADAS)、自動運転などあらゆる車載ソフトウェアに対応している唯一の組織です。AGLプラットフォームは誰でも使用でき、誰でもその開発に参加できます。Automotive Grade Linux は、The Linux Foundationがホストするプロジェクトです。詳細情報は https://www.automotivelinux.org/ をご覧ください。
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