プロジェクト開始から6ヶ月経たずにリリースする今回の最新版はメインフレームに直感的でクラウドライクなインターフェースを提供
2019年2月11日、サンフランシスコ発 – Open Mainframe Project (OMP) プロジェクトは、Zowe (最新のエンタープライズ アプリケーションとの統合を強化するメインフレーム用オープンソース ソフトウェア フレームワーク) が開始から半年経たずにプロダクション レディになったことを発表しました。企業開発者やソリューション開発者は、Zowe 1.0のソースコードやコンビニエンス ビルドにアクセスして、クラウド プラットフォームの機敏性と拡張性を自社の製品やサービスに組み込むことができます。
Linux Foundationが主催するOpen Mainframe Projectは、メインフレーム業界のビジネス リーダーと学術研究のリーダーで構成され、共有ツール セットとリソースを共同で開発しています。OMPは昨年の8月、z/OSベースの史上初のオープンソース プロジェクトであるZoweを開始しました。これは、z/OSメインフレームでの管理および開発用の次世代ツールの統合プラットフォームとして機能するものです。
Zowe 1.0は、z/OS上のウェブ アプリケーション用の最新インターフェース、新しいコマンドライン インターフェース、およびプラットフォームのREST API機能の拡張を可能にするテクノロジーを核として構成されています。これにより、z/OS環境をさらに「クラウドライク」にし、ハイブリッド クラウド環境での統合を推進します。
Zoweフレームワークは、複数のベンダーの製品やソリューションが持つ最新のウェブ技術を使用して相互運用性を提供します。これにより開発者は、使い慣れた業界標準のオープンソース ツールを使用してメインフレームのリソースやサービスにアクセスできます。発表以来、コミュニティからは大きな反響があり、ベータ版のダウンロードは1,700件以上、プロジェクトのコミュニケーション ツールには700人以上のメンバー (アクティブ ユーザーは毎日220人以上)、そしてコミッターは50人以上に達しました。
「メインフレームは、あらゆる産業における事業基盤です。」と、Linux Foundation および Open Mainframe Project のプログラム管理ディレクター John Mertic は述べています。「Zoweはメインフレームに新しい命を吹き込み、次世代アプリケーションにイノベーティブな可能性をもたらします。Zowe 1.0を使用して、安全で信頼性が高く拡張性のあるコンピューティングを開発し、今後も長期にわたってメインフレームの持続可能性を確保していきます。」
ハイブリッド アーキテクチャの展開が増加の一途をたどるにつれて、メインフレームでは、データおよびトランザクションの容量、多様性、速度を管理する必要が生じてきています。OMPは、ミッションクリティカルなアプリとブロックチェーンのためのプラットフォームを近代化することに特化しています。そこでは、高速データ アクセス、大規模トランザクションへの対応、そして最高レベルの信頼性が求められます。Zoweフレームワークはこのミッションの一翼を担い、ソフトウェア ソリューションのエコシステムを実現するものであり、z/OS上で管理、開発、テスト、運用の各タスクを行うさまざまなIT専門家にシンプルで直感的な環境を提供し、次世代のメインフレーム ユーザーをサポートすることを目的としています。
Zowe 1.0は、プロジェクトの技術的ロードマップに新たな1ページを開くものです。このリリースの主な特長は次のとおりです。
- 機能拡張、さまざまなサードパーティ製品およびアプリケーションとの統合
- Zoweフレームワークとの統合やその拡張方法に関して、拡張ポイントを定義し、サンプル アプリケーションとチュートリアルを提供する最新ドキュメント
- Zoweのインストールプロセスを始める前に適切な前提条件を特定、検証するための新しいプレインストール スクリプト
- メインフレーム サービスのREST APIへの統一的なアクセスポイントの基盤となり、組織の既存のシステム認証機能 (SAFプロトコル) を利用したシングル サインオンを実現する基盤としても利用できるZowe API Mediation Layer。これにより、プログラムおよびアプリケーションはシステム認証サービスを使用してさまざまなリソースへのアクセスを制御できます。
さらに、Zowe は Core Infrastructure Initiative (CII) Best Practice Badge を獲得しました。これは、オープンソースの世界でセキュリティ保護されたソフトウェア開発とガバナンスを推進するにあたって、ベストプラクティスと適合性に従っていることを意味します。Core Infrastructure Initiativeは、サイバーセキュリティ強化のために共同して行っている先制的なプログラムおよび取り組みで、IBM、AWS、Google、VMWare、Ciscoなど、業界をリードする企業から広い支持を集めています。CII Best Practices Badgeは、オープンソース プロジェクトのプロセスとインフラストラクチャを厳しく評価するものです。これまでこのバッジを達成したオープンソース プロジェクトとしては、Linux、Kubernetes、Nodeなどがあります。
Open Mainframe Projectは来週、THINK 2019に登場し、Zoweについてのスピーキングセッションとハッピーアワーを予定しています。詳細は、OMPのウェブサイトにアクセスしてください。
その他のリソース:
- Zowe GitHubリポジトリ
- Zoweコンビニエンス ビルドのダウンロード
- 作業の開始ドキュメントのサイト
- OMPの「I am a Mainframer」ポッドキャスト
- OMPのインターンシップ プログラム
Open Mainframe Projectについて
Open Mainframe Projectは、メインフレーム コンピューティング環境でLinuxとオープンソースを展開し使用するための中心的存在として機能することを目的としています。エンタープライズ クラスのシステムおよびアプリケーションの標準規格としてのメインフレーム上のオープンソースというビジョンを踏まえ、このプロジェクトの使命は、コミュニティを構築し、オープンソースの採用拡大を図ることです。そのために、メインフレームでのオープンソースの採用に対する障壁を取り除き、技術レベルおよびビジネス レベルでのメインフレームの価値を実証し、コミュニティが繁栄するためのコラボレーションポイントとリソースを強化します。プロジェクトの詳細については、https://www.openmainframeproject.orgにアクセスしてください。
The Linux Foundationについて
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