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Automotive Grade Linuxが新しい商用・消費者用自動車向けソリューションを促進

Mercedes-Benz VansがAGLで新しいオンボードOSを開発 - トヨタは引き続き AGLベースのインフォテインメントシステムを新モデル車に適用

2018年6月20日東京 (Automotive Linux Summit) 発 - コネクテッドカー向けオープンプラットフォームのクロスインダストリ共同開発プロジェクトAutomotive Grade Linux (AGL) は、Mercedes-Benz Vans が同社の商用車に新しいオンボードOS向け基盤としてAGLを使用していることを本日発表しました。

The Linux FoundationのAutomotive Grade Linux担当エグゼクティブディレクターのDan Cauchyは、次のように述べています。
「ダイムラーのようなメンバーが、ラストマイルロジスティクス (最終拠点からユーザーまでの物流) のような問題を解決するために新ソリューションを開発するなど、新しい方法でAGLプラットオームを使用しているのは嬉しい限りです。これは、私たちが新しい製品やサービスを迅速に開発・市場投入できる堅牢なプラットフォームを構築できたことを証明しています。」

AGLは、自動車メーカーによるソフトウェア構築方法を変えるオープンソースプロジェクトで、The Linux Foundationがホストしています。125社を超えるメンバーが連携し、業界のデファクトスタンダートとして機能する共通プラットフォームを共同開発しています。業界全体が共通のソフトウェアプラットフォームを共有すればグローバルな開発者エコシステムがさらに成長し、開発者が一度行った製品開発作業を複数の自動車メーカーに適用できるため、分断化が減り、市場投入時間が加速されます。

Mercedes-Benz Vansは商用車の未来を変える

未来指向の “adVANce” イニシアチブを掲げるMercedes-Benz Vansは、グローバルに成功しているバンのメーカーから総合的な輸送ソリューションプロバイダーへと変わりつつあります。このadVANceイニシアチブは、接続、IoT アプリケーション、革新的ハードウェアソリューション、新しいオンデマンドモビリティ&レンタルコンセプト、および貨物・乗客輸送用フリート管理ソリューションなど、さまざまな分野のイノベーションにフォーカスしています。

これらの新しい商用ソリューションを実現するために、Mercedes-Benz Vansは Automotive Grade Linux (AGL) を使用して次世代オンボード OS を開発しています。オープンソースAGLプラットフォームを利用することで、Mercedes-Benz Vansは顧客に合わせたソリューションを迅速に開発できるようになります。たとえば、センサー、自動化制御、アクチュエーターをはじめとするあらゆる種類の IoTコンポーネントを車両に追加・接続することができます。この新しいAGLベースのオペレーティングシステムは、今年Mercedes-Benz Vans社の各種のプロトタイププロジェクトでデビューします。

Mercedes-Benz Vansのオンボードシステム アーキテクチャ&IoT部門の代表である Thomas Wurdig 氏は、次のように述べています。
ペースの速いイノベーションサイクルと柔軟なソフトウェアアーキテクチャが、ビジネスアプリケーション開発を成功に導く鍵であることは明らかになりました。ですから弊社は新しいオンボードOSの基盤にAGLを使用しています。AGL のような標準化されたオープンオペレーティングシステムを使用することで、配達ロボット、データの分析・予測、自動化技術といった新たな商用自動車ユース ケースを迅速に開発することができます。」

AGLは日本と米国で引き続きトヨタの新車に展開

初めてのAGLベースのインフォテインメントシステムは、米国で2018年新型トヨタカムリに搭載されて発表されました。このシステムは、日本における2018年型プリウスPHVや、米国における多くのカムリ後続モデルなど、世界の自動車に搭載されています。

トヨタ自動車株式会社 コネクティッドカンパニー 常務理事の山本圭司氏は、次のように述べています (参考訳。原文はこちら)
「オープンソースソフトウェアを採用すること、そしてAGLのようなプロジェクトに積極的に関わることは、弊社の技術戦略の重要な要素です。AGLプラットフォームの柔軟性のおかげで、新しいインフォテインメントシステムを世界中のさまざまな自動車モデルに素早く展開できました。」

Automotive Grade Linux (AGL) について

Automotive Grade Linux は、自動車メーカー、サプライヤー、技術系企業などを結集し、コネクテッド カー向けフルオープンソフトウェアスタックの開発導入を促進するオープンソース共同開発プロジェクトです。AGL はその中核にある Linuxの強みを生かし、新しい機能や技術の高速開発を可能にする業界デファクト スタンダートのオープンプラットフォームをゼロから開発しています。AGL は、当初はおもに車載情報機器 (In-Vehicle-Infotainment: IVI) を対象にしていましたが、現在は、計器盤、ヘッド アップ ディスプレイ、テレマティクス、先進運転支援システム (Advanced Driver Assistance Systems: ADAS)、自動運転などあらゆる車載ソフトウェアに対応している唯一の組織です。AGLプラットフォームは誰でも使用でき、誰でもその開発に参加できます。詳細情報はこちらです。https://www.automotivelinux.org/

Automotive Grade Linuxは、The Linux Foundationがホストするプロジェクトです。Linux Foundationプロジェクトは独立した資金によるソフトウェアプロジェクトで、共同開発の力で業界やエコシステム全体のイノベーションを推進しています。

The Linux Foundationについて

The Linux Foundationは、オープンテクノロジの開発や企業展開を加速するエコシステム構築のための組織として、世界のトップクラスの開発者や企業から選ばれています。The Linux Foundationは世界中のオープンソース コミュニティと協力して、史上最大の共有技術投資を作り出すことにより、難解な技術問題を解決しています。2000年に創設されたThe Linux Foundationは、ツール、トレーニング、イベントなどを提供することでさまざまなオープンソースプロジェクトの成長を助け、企業単体では実現できない経済効果の創出に寄与しています。詳細については、www.linuxfoundation.org を参照してください。

参考サイト

開発者リソース
AGL コミュニティについて
Automotive Grade Linux への参加

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The Linux Foundationはさまざまな商標を登録および使用しています。The Linux Foundationの商標一覧はこちらのページでご確認いただけます。
LinuxはLinus Torvaldsの登録商標です。