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Automotive Grade Linux がオープンソースの音声認識 API をリリース

最新版 UCB 7.0 プラットフォームのリリースと新メンバー5社の加盟で成長続く

2019年3月1日 サンフランシスコ発The Linux Foundation 傘下で車載テクノロジー向けの共有ソフトウェアを開発するオープンソース プロジェクト Automotive Grade Linux (AGL) は、オープンソースの音声認識 / スピーチAPIを特徴としたAGLプラットフォームの最新版 Unified Code Base (UCB) 7.0 を発表しました。AGLはまた、新メンバー企業であるBlackRidge Technology、Capgemini、Insignary、日本精機、Totalの5社を歓迎します。

The Linux FoundationのAutomotive Grade Linuxエグゼクティブ ディレクターであるDan Cauchyは、次のように述べています。
「UCB 7.0 の一部として、アプリケーション プロバイダーが自社のアプリケーションに音声機能を簡単に統合できる新しい音声認識APIをリリースします。この機能のユニークな点は、アプリケーション開発者が基盤部分の音声技術プロバイダーとは無関係にアプリケーションを音声対応にできるところです。これにより開発プロセスが非常にシンプルになり、車載アプリケーション全てを音声対応するという私たちの目標に近づくことになります。」

数多くのメンバー企業が一体となり共同開発した AGL Unified Code Base (UCB) は、インフォテインメント、テレマティクス、インストルメント クラスター アプリケーションの事実上の業界標準となるオープンソース ソフトウェア プラットフォームです。業界全体で単一のソフトウェア プラットフォームを共有することは、一度の製品開発で複数の自動車メーカーに対応できる開発者とアプリケーション プロバイダーのグローバル エコシステムの成長を促進し、断片化を軽減し、市場投入までの時間を短縮します。

AGL UCB 7.0 には、OS、ミドルウェア、アプリケーション フレームワークが含まれています。主な機能は以下の通りです。

  • オープンソースの音声認識API
  • テレマティクス、インストルメント クラスター向けのデバイス プロファイル
  • WebOSオープンソース エディション (OSE) から移植されたWeb App Manager (WAM) と、ダウンロード可能なデモ アプリケーション
  • コアAGLサービス レイヤーがスタンドアロンで構築可能
  • メディアプレイヤー、チューナー、ナビゲーション、Webブラウザ、Bluetooth、WiFi、HVACコントロール、オーディオ ミキサー
  • 車両制御などのリファレンス アプリケーション
  • IVIシステムとインストルメント クラスターの同時表示への統合
  • 後席エンターテイメントを含むマルチディスプレイ機能
  • ルネサスエレクトロニクス、Qualcomm Technologies、Intel、Texas Instrument、NXP、Raspberry Piなどの各種ハードウェア ボードをサポート
  • アプリケーション テンプレート付きソフトウェア開発キット(SDK)
  • SmartDeviceLink対応で、スマートフォン アプリの統合・アクセスが容易 (自動車メーカーはAGLプラットフォーム上にApple CarPlayまたはAndroid Autoを統合することを選択可能)
  • ナビゲーション、音声認識、Bluetooth、オーディオ、チューナー、およびCAN通信向けのアプリケーション サービスAPI
    近距離無線通信 (NFC: Near Field Communication) やID管理機能 (多言語サポートを含む)
  • OTA(Over The Air: 無線通信利用)アップグレード機能
  • ロールベースアクセス制御によるセキュリティ フレームワーク

UCB 7.0の全ての追加機能はこちらをご覧ください。

グローバルなAGLコミュニティは半年に一度開催されるAll Member Meeting (2019年3月5日から6日東京で開催) に集います。この会合で、メンバー企業とコミュニティ リーダーが結集し、ベストプラクティスとプロジェクトの将来の計画を共有します。詳細はAMM Webサイト をご覧ください。

新メンバー企業の声 (原文)

BlackRidge Technology
“The connected car ecosystem is transforming the automotive manufacturers and related parties into software companies, and with that comes an increased attack surface for cyber threats,” said Bill Joll head of worldwide sales, BlackRidge Technology. “Automotive Grade Linux provides us a community to collaborate and contribute our expertise in securing the operational, IoT and IT systems convergence in the connected car ecosystem with our identity-based and military proven cyber security technology.”

Capgemini
“Innovation is a key driver at Capgemini and we recognize the value of open-source driven innovation and collaboration in product development. We are proud to join the Automotive Grade Linux community.,” said Sanjay Salunkhe, CEO for Digital Engineering and Manufacturing Services at Capgemini. “ We look forward to making our contribution to this project and bringing value to the automotive industry by realizing the potential of connected car technologies.”

Insignary
“As the automotive industry races to develop connected cars with full range of intelligent features and services, such as autonomous driving, manufacturers must leverage sophisticated open source software components and platforms to innovate swiftly and cost effectively. However, open source software may contain security vulnerabilities that, if exploited by hackers, could expose drivers in life threatening situations,” said Tae-Jin (TJ) Kang, CEO of Insignary. “Insignary hopes to actively engage the AGL community to help manufacturers identify and address these security risks through our unique fingerprint-based binary scanning technology.”

日本精機
“Nippon Seiki is one of the leading supplier of the automotive HUD and cluster products. We are honored and excited to be joining Automotive Grade Linux”, said Yoshiki Watanabe, Senior Manager of Development Development in R&D Center at Nippon Seiki Co.,Ltd.. “We believe that collaborating with the AGL community will bring smart cluster with one unified platform.”

Total
“It is exciting to see AGL’s growth across industries and the widening applications of the code base,” said Zhor Hassar, Connected Car Project Leader at Total. “Total is very proud to be the first Oil & Gas Company to be part of AGL.”

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Automotive Grade Linux (AGL) について

Automotive Grade Linuxは、コネクテッドカー向けフルオープン ソフトウェア スタックの開発導入を促進するオープンソース協業プロジェクトです。AGLは、その中核にあるLinuxの機能と強みを生かし、自動車メーカーと技術系企業との連携によって共通のオープン プラットフォーム開発を実現しようとしています。そのようなプラットフォームがあれば、OEMはユーザー エクスペリエンスを完全制御でき、業界は必要な技術革新を速やかに行うことができます。AGLプラットフォームは誰でも使用でき、誰でもその開発に参加できます。詳細情報はこちらです。https://www.automotivelinux.org/

Automotive Grade Linuxは、The Linux Foundationがホストするプロジェクトです。Linux Foundation プロジェクトは独立した資金によるソフトウェア プロジェクトで、共同開発の力で業界やエコシステム全体のイノベーションを推進しています。

Linux Foundationについて

2000年に設立されたLinux Foundationは、1,000を超えるメンバーにサポートされており、オープンソース ソフトウェア、オープン スタンダード、オープン データ、およびオープン ハードウェアに関するコラボレーションにおいて世界をリードしています。Linux、Kubernetes、Node.jsをはじめとするLinux Foundationのプロジェクトは、世界のインフラに必要不可欠な存在です。Linux Foundationは、ベスト プラクティスを活用し、貢献者、ユーザー、およびソリューション プロバイダーのニーズに対応することにより、サステナブルなオープン コラボレーション モデルを生み出しています。詳細については、linuxfoundation.orgをご覧ください。

参考サイト

開発者リソース
AGLコミュニティについて
Automotive Grade Linuxへの参加方法