2018年5月2日、デンマーク、コペンハーゲン (KubeCon + CloudNativeCon Europe) 発 – Kubernetes® や Prometheus™ などのオープン ソース テクノロジの維持・統合に取り組むCloud Native Computing Foundtion® (CNCF) は、公認Kubernetesアプリケーション開発者試験 Certified Kubernetes Application Developer (CKAD) exam と、これに対応する開発者向けのコース Kubernetes for Developers を公開したことを発表しました。
CNCFは、クラウド ネイティブ技術を利用する人々向けのトレーニングや証明書の提供に力を入れています。昨年開始された公認Kubernetes管理者試験 Certified Kubernetes Administrator (CKA) exam は好評を博し、現在までに1,500人以上の登録者があります。このためCNCFは、アプリケーション開発者にもこのような認証制度を提供することにしました。このCKAD試験のベータ版テスターには、700人以上の開発者がサインアップしました。そのCKAD試験が正式に公開となりました。費用は $300で、どなたでも受験できます。
CKAD試験は、Kubernetesを使用したクラウド ネイティブ アプリケーションを設計、構築、構成、および公開する能力を証明するものです。公認Kubernetesアプリケーション開発者は、アプリケーション リソースを定義することができ、さらにコア プリミティブを使ってKubernetesにスケーラブルなアプリケーションやツールを構築、監視、およびトラブルシュートすることができます。
Cloud Native Computing Foundationのエグゼクティブ ディレクターであるDan Kohnは次のように述べています。
「Kubernetesは成長し、Kubernetesを使った構築方法を熟知したアプリケーション開発者の需要が高まっています。CKAD試験によって、開発者らがKubernetes向けのクラウド ネイティブ アプリケーションの設計・構築能力を自ら証明することができます。」
コンテナ関連の募集職種の多くは、オーケストレーション プラットフォームKubernetesに関する能力を求めているため、CKADプログラムは、この分野におけるKubernetesエキスパート要員の拡大を助け、同技術を使用する各種組織にも広がるでしょう。Indeed.com によれば、2018年3月現在、Indeed.com の求人の100万件のうち約6,325件がソフトウェア エンジニア職で、昨年は、同求人サイトに掲載された全ソフトウェア エンジニア職の求人の2%が職務概要のスキルにKubernetesを含んでいました。2017年のLinux FoundationとDiceによるオープン ソース ジョブ レポート The 2017 Linux Foundation and Dice Open Source Jobs Report によれば、クラウド関連のスキルが最も採用担当者から求められており、彼らの半数が、資格を持つ技術者を採用したいと考えています。この試験は、公認アプリケーション開発者が求人市場において自身の信頼性と価値を速やかに確立でき、企業側も自社の成長を助ける高品質な人材を迅速に採用できるようになるための重要なステップです。
CNCFはThe Linux Foundationと協力し、5月15日に開発者のためのKubernetesオンラインコース Kubernetes for Developers (LFD259) も開始します。このコースは$299ドルで、現在登録受け付け中です。マルチノード クラスターにおけるアプリケーションのカスタマイズ、ホスト、デプロイ、および構成について学べます。実践演習も含まれており、実際に使用される例が提供されるため、学習した概念をより確実に習得・理解できます。このコースで扱われるテーマは、CKADプログラムで問われる知識領域に準じており、公認者になるための能力が大いに高められます。
Certified Kubernetes Application Developer Exam の詳細については、こちらを参照してください。
参考サイト
- Kubernetes Training Partner (KTP)
- Kubernetes Certified Service Providers (KCSP)
- Free Introduction to Kubernetes Course (LFS158)
- Certified Kubernetes Administrator (CKA) Exam
- Certified Kubernetes Application Developer (CKAD) Exam
- CKAD Beta Announcement
Cloud Native Computing Foundationについて
クラウド ネイティブ コンピューティングは、オープン ソースのソフトウェア スタックを使用してアプリケーションをマイクロサービスとして提供します。各パーツを専用のコンテナにパッケージングし、それらのコンテナを動的に組織化して、リソース利用を最適化します。Cloud Native Computing Foundation (CNCF) は、KubernetesやPrometheusをはじめ、クラウド ネイティブ ソフトウェア スタックの重要コンポーネントをホストしています。CNCFはコラボレーションのための中立な場であり、業界の優れた開発者、エンド ユーザー、およびベンダー (世界の大手パブリック クラウド プロバイダー、エンタープライズ ソフトウェア企業、各種の革新的スタートアップ企業など) が集結しています。CNCFは非営利組織The Linux Foundation傘下のプロジェクトです。CNCF の詳細については、こちらをご覧ください。
www.cncf.io
The Linux Foundationはさまざまな商標を登録および使用しています。The Linux Foundationの商標一覧はこちらのページでご確認いただけます。
LinuxはLinus Torvaldsの登録商標です。
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