本日 Linux Foundation Researchの最新調査レポート「2024年日本の技術系人材の現状レポート – 日本の技術セクターにおける人材戦略とモダナイゼーションの取り組みに関する調査結果」が公開されました。英語版と合わせて日本語版も同時に公開され、以下よりダウンロードすることができます。
- 日本語版 : 2024年日本の技術系人材の現状レポート – 日本の技術セクターにおける人材戦略とモダナイゼーションの取り組みに関する調査結果
- オリジナル (英語) : 2024 State of Tech Talent Japan Report – Survey-Based Insights into the Landing Talent Strategies and Modernization Initiatives in Japan’s Tech Sector
要旨 :
2023 年12 月から2024 年 2 月にかけて実施された「2024 年技術系人材の現状に関する調査」は、IT 分野におけるグローバルな人材マネジメントの実践状況を把握することを目的としたものです。本レポートでは、日本の 80名を含む世界 418 名の回答者から得た知見に基づき、日本特有の IT 業界が直面する課題に対するタレント マネジメント戦略について、詳細なニュアンスを提示しています。
日本は、著しい技術者不足に直面しており、賃金構造や高齢化によって 2030 年までに悪化すると予測されています。しかし、変化の兆しもあり、政府のデジタル トランスフォーメーションへの取り組みや中途採用へのシフトは、従来の雇用慣行からの脱却を示唆しています。
日本の IT 環境にはレガシーなメインフレームが根強く残っており、IT ワークロードの平均 45% がメインフレーム テクノロジーで稼働しているため、クラウド テクノロジーの導入と並行してレガシー システムを活用したモダナイゼーションの取り組みが課題となっています。スキル不足が続く一方で、97%の組織がクラウド導入や生成 AI による人材強化を含むテクノロジー スタックのモダナイゼーションに取り組んでいます。
日本はタレント マネジメント戦略でリードしており、調査対象となった組織の 55%が、経験の浅いプロフェッショナルを雇用・育成し、技術的な人材ニーズに対応するために既存のスタッフをクロススキリングしています(51%)。
企業内研修プログラムは、日本のタレント マネジメント戦略の基幹を形成しています。しかし、改善の余地はあり、回答者の 44%が、複雑な職務に必要なスキルを習得するための研修の長さや効果の低さを懸念しています。
日本の企業の 60%が今後 1 年半の間に研修への投資を増やす予定です。組織は人材プールの拡大を期待する一方で、モダナイゼーションの取り組みに必要な技術的人材を育成するツールとして研修を活用しています。
著者 :
- Adrienn Lawson, The Linux Foundation
- Stephen Hendrick, The Linux Foundation
- 序文 : Noriaki Fukuyasu, Vice President of Japan Operations, The Linux Foundation
日本語版翻訳協力 : 辻村幸弘
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