三井情報株式会社 ソリューション技術本部 次世代基盤第二技術部 第一技術室 マネージャー 藤田 進 様
システムインテグレーション、ITインフラ構築およびサービス、クラウドソリューションなどを手掛ける三井情報株式会社。その技術部門で、新しい技術を取り入れ、新たなソリューションなどのサービスの実現をご担当されている藤田 進 様に、「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)」の受験の経緯や学習方法などについてお伺いしました。
Linux Foundation(以下、LF):現在の藤田様のお仕事内容を教えていただけますでしょうか?
藤田 進様(以下、藤田):三井情報は、キャッチコピーとして「ナレッジでつなぐ、未来をつくる」ということを掲げており、お客様のDXや社会課題の解決に向けた取り組みを支援しています。当社の技術部門は、お客様に相対するフロント部門、サービスを提供するミドル部門、技術を後方から支援をするバック部門という3つに分かれています。私のチームはバック部門に所属しており、主にクラウドや、ハイブリッドクラウドを支援するインフラ系業務を担当しています。新しい技術を取り入れて、新たなソリューションやサービスの実現をバック部門からフロント、ミドル部門に渡していく、仕組みづくりを行っています。
LF:業務の中で、Kubernetes技術をどのように使っていらっしゃいますか?
藤田:アプリ開発のモダナイゼーションの中心となってきたKubernetesコンテナ技術。当社は、そのKubernetes運用、開発支援するための「VMware Tanzu」をお客様のインフラ環境に提供しています。Kubernetesをどのように楽に運用できるか、運用の目線でKubernetesを利用しています。
LF:今回、「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)」を受験しようと思ったきっかけはなんですか?
藤田:新しい技術を追いかけるチームとして、クラウドネイティブのスキルの証明ができることは価値があることだと思いました。チームでKubernetesの資格を取得することは、取得に向けた学習をとおして、スキル向上やマインドセットなど、チーム力の向上に役立つと考えました。私はこの資格の取得を企画した当事者なので、先陣を切って取らないといけないと思い、始めました。
LF:「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)」に合格してから、変化などはありましたか?
藤田:体系立てて学習したおかげで、トラブル解決の当たりのつけかたなど、実践的なスキルが向上したように感じています。また、コンテナの基礎知識を持っているという安心感を、お客様に持っていただくのに役立っています。
LF:「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)」に合格後、藤田様自身のキャリアや業務に役立っていることはありますか?
藤田:業務に役立っています。当社はVMware社のパートナーですが、VMware社が注力するクラウドネイティブ分野のパートナー資格も取得する必要がありました。資格要件に、「Certified Kubernetes Administrator (CKA)」*と、VMware社のクラウドネイティブ資格の両方のスキルセットを持った人材が必要でした。様々な要件をみたし、おかげさまで日本でのクラウドネイティブ部門の一号 **として認定されました。
LF:受験するにあたって、どのような学習をされましたか?
藤田:HPE***(Hewlett Packard Enterprise)が主催しているインストラクター主導の「Kubernetes Administration (LFS458)」のトレーニングを受講しました。その後、忙しさにかまけて半年くらい怠けていましたが、2021年12月に再開。1か月間、業務のあいまに学習しました。効率的に進めるため、Udemyの「Certified Kubernetes Administrator(CKA)with Practice Test」を利用しました。用意された環境を利用して、演習の自己学習ができる講座で参考になりました。
LF:他のトレーニングや認定試験を受ける予定はありますか?
藤田:次は、「認定Kubernetesセキュリティスペシャリスト(CKS-JP)」を受験しようと思います。なかなか学習の時間が取れないので、「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)」を受けたときに一緒に受験しておけばよかったな、と思っています。
*「Certified Kubernetes Administrator (CKA)」の日本語版が「認定Kubernetes管理者(CKA-JP)となります。
**2022年12月MSC-CN取得
***HPEは、Linux FoundationのATP(Authorized Training Partner)です。