オープンソースの大きなメリットの1つは、さまざまな組織や関係者が共通の目的を達成するために集まれる仕組みです。オープンソース プロジェクトは、新旧のシステムを統合できる共通プラットフォームを提供することにより、きわめて重要な役割を果たしています。このことは、オープンソース コンプライアンスがテーマとなるとき、およびオープンソース サプライ チェーンの中で各種関係者間の調整を行うときに明確になります。
これを示す優れた例として、最近行われたNHSのケース スタディがopenchainproject.orgで公開されています。NHS Englandは英国の公共医療サービス プロバイダーであり、24時間ごとに140万人もの患者を診療しています。この組織は、ベンダー ロックインを避けつつ組織全体でオープンソース資産を管理、活用する方法を必要としていました。そこで、Source Code Controlに属するパートナー企業がOpenChain Specificationを提案し、Apperta Foundation、Code4Healthイニシアチブ、OpenEyes、AB EHR Digitalと共同でトレーニングとパイロット プログラムを実施しました。
そこで得られた成果により、プロジェクト参加企業はオープンソース業界のベスト プラクティスに従うことができました。また、NHSがその後数か月から数年にわたって複数のプロジェクトやプロバイダーを巻き込んで幅広く展開していく第一歩ともなりました。すべてのパートナーに感謝するとともに、今後、ヘルスケア、自動車など数多くの産業でオープンソースの受け入れが進むにつれてコラボレーションが行われることを期待します。NHSのケース スタディについては、こちらをご覧ください。
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